秋の10月からG1戦線がはじまりましたが、
「秋古馬三冠(あきこばさんかん)って何?」
「どのレースを3つ勝てばいいの?」
という疑問が出てくる人も多いのではないでしょうか。
この記事では、どのレースが秋古馬三冠の条件になるのか、達成できたらボーナスはあるのかを紹介します。
最後まで読めば、秋古馬三冠についてすべて知ることができます。
ぜひご覧ください。
ちなみに、ウマ娘では「秋古馬三冠」は「秋シニア三冠」という名称になっています。
秋古馬三冠の1冠目:天皇賞秋
秋古馬三冠(あきこばさんかん)の1つ目は、天皇賞秋です。
古馬の中距離における、秋のNo.1ホースを決定するG1として知られる伝統のレースで、1983年までは天皇賞春と同じく、東京競馬場の3200mで開催されていました。
しかし、スピード重視への馬産の変化とジャパンカップがつくられたこともあり、1984年に2000mへと距離が短縮されました。
以前は、古馬の中長距離路線の秋初戦のG1として、第1目標にされるレースでしたが、最近はジャパンカップや有馬記念へのステップレース的な扱いを受けることも多くなってきています。
現状では、中長距離馬が目指すレースとしては、やや軽視されつつあると言えるかもしれません。
秋古馬三冠の2冠目:ジャパンカップ
秋古馬三冠(あきこばさんかん)の2つ目は、ジャパンカップです。
日本競馬の国際化を目指し、1981年に日本競馬史上初の国際G1としてつくられた、11月下旬に東京競馬場の2400mで行われます。
有馬記念とならび、国内史上最高の1着賞金5億円のビッグレースです。
創設初期からしばらくは、海外馬が活躍するレースでしたが、ここ20年近くは日本馬が圧倒しています。
それに加え、馬場が海外より固いことによる海外馬への不利な条件、ライバルレースとなる香港国際競走の12月上旬の創設など、ここ最近は海外馬の出走自体がほとんどなくなってきているのです。
そういうこともあり、日本を代表する国際G1としての意味合いがかなり薄れてきています。
秋古馬三冠の3冠目:有馬記念
秋古馬三冠(あきこばさんかん)の3つ目は、有馬記念です。
1956年に、ファン投票によって出走馬が決まるという、当時としては画期的なシステムのレースである「中山グランプリ」の名称でつくられました。
ちなみに、有馬記念の「有馬」とは、中山グランプリを創設した当時の日本中央競馬会(JRA)理事長だった有馬頼寧(ありまよりやす)氏の姓から取られています。
中山グランプリが初めて開催された直後に急逝したことから、その功績をたたえて、翌年から有馬記念へと改名されました。
創設初期から中山競馬場で年末に開催されていますが、1965年までは2600mで行われ、1966年から今と同じ2500mでのレースとなっています。
ジャパンカップと同様に、国内最高額の1着賞金5億円が勝ち馬に与えられるレースであり、各時代を代表する名馬が歴代勝ち馬に名を連ねています。
また、年末の大一番ということもあり、日本のみならず世界でも最高レベルの売り上げを誇るレースです。
1996年には約875億円の売り上げを叩き出し、未だにギネス記録となっています。
秋古馬三冠を達成すると賞金・ボーナスは出る?
天皇賞秋とジャパンカップそして有馬記念の3つのレースを、同一年に制覇したJRAの馬にはボーナスが出ます。
内国産馬(つまり日本国内で生産された競走馬)であれば2億円が、外国産馬であれば1億円のボーナスが、レースの賞金とは別に支給されます。
この制度は、古馬三冠すべてに出走する有力馬や人気馬が、疲労や調整の難しさなどの影響で少なく、やや盛り上がりに欠けるため、出走を促す目的で2000年につくられました。
これまでに秋古馬三冠を達成した馬は、2000年のテイエムオペラオー、2004年のゼンノロブロイの2頭のみとなっています。
ボーナス額に見合う、それだけ厳しい条件と言えるでしょう。
古馬中長距離路線の王道を極める3レース
天皇賞秋・ジャパンカップ・有馬記念は、秋だけではなく、その年の古馬中長距離路線の王者を決めるにふさわしい、伝統と格式のあるレースです。
すべてのレースで勝ち負けできる馬は、実力もさることながら、体力気力ともに抜きん出たレベルの馬だと言えるでしょう。
ただ、近年は賞金が高いジャパンカップと有馬記念を中心にして、出走スケジュールを立てる陣営が多く、天皇賞秋が軽視されつつあります。
さらに、ジャパンカップと有馬記念も使い分けが進み、すべてのレースに出走する陣営はより少なくなってきています。
古馬中長距離路線における、有力馬のガチンコのぶつかり合いという面では、それぞれのレースがやや寂しい出走メンバーになりつつあるのが、残念な傾向と言えるかもしれません。
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