競馬をやっていると、脚質についてこんなギモンが出てくるのではないでしょうか。
「競馬にはどんな脚質があるの?」
「競馬の脚質で有利不利ってあるの?」
「競馬の脚質は新聞のどこを見ればいいの?」
これらのギモンはこの記事を読むことで、すべて解決できますので、ぜひ最後までご覧ください!
目次
競馬の脚質5つの種類とは?
レース中に出走馬の集団(いわゆる馬群)の中で、どの位置で競馬をするのか。
その位置取りのことを脚質として、逃げ・先行・差し・追い込み・自在、の5つが基本的に設定されています。
それでは、それぞれの脚質について見ていきましょう!
競馬の脚質(1)逃げ
競馬の脚質における「逃げ」とは、レースにおいて先頭を走る脚質のことです。
気性的な問題で、この脚質になる馬が多くなっています。
自分でペースを作れる強みもありますが、逃げしかできない馬だと、他馬の後ろからの動きや目標にされて不利になることも多い脚質です。
競馬の脚質(2)先行
競馬の脚質における「先行」とは、馬群の中の逃げに続く、わりと前目にポジションを取る脚質のことです。
おおむね、先頭から数えて2~5番手前後に位置取ると、先行として扱われることが多いものの、出走頭数が10頭以下であれば、3番手程度までに限られることもあります。
レース中のペースに左右されたり、ほかの馬が邪魔になって抜け出せないなどの、不利の少ない脚質です。
競馬の脚質(3)差し
競馬の脚質における「差し」とは、馬群の中団から後方付近にポジションを取る脚質のことです。
ただ、直線に入る手前の4コーナー付近では、先頭集団に近い位置取りまで順位を上げているケースが多くなります。
競馬の脚質(4)追い込み
競馬の脚質における「追い込み」とは、差しよりさらに後方にポジションを取る脚質で、直線で他馬をまとめて一気に差し切る戦法です。
逃げと同じく気性的な問題や、スタートしてからすぐにペースを上げられない馬がこの脚質になりやすいと言われています。
ペースによる不利や、馬群の外を回ることが多く、距離ロスが多いことなど、不利な点も多い脚質です。
競馬の脚質(5)自在
競馬の脚質における「自在」とは、とくにどの脚質にこだわりはなく、レースの展開や他馬の脚質の兼ね合いで、レースごとに脚質が変わるタイプのことです。
また、騎手や陣営の戦略によって変わる場合もあります。
脚質が自在な馬は、本来は先行力のある馬がレースごとに様々な脚質を取ることで、自在となっているケースが多いです。
競馬でペース別の有利な脚質とは?
それぞれの脚質は、レース中のペースによって有利になったり不利になったりすることがあります。
- ハイペースが有利な脚質
- 平均ペースが有利な脚質
- スローペースが有利な脚質
それでは、これら3つのペースごとに有利な脚質を見ていきましょう!
ハイペースが有利な脚質
ハイペースは先行集団がスタミナをロスしやすいため、後方から進める差しや追い込みと言われています。
とくに、追い込みはかなりのハイペースになることが必要です。
ただし、スローペースであっても、馬群が固まっている場合には、瞬発力のある差し馬や追い込み馬に有利になることもあります。
平均ペースが有利な脚質
平均ペースが有利な脚質は、ペースによって左右されない先行です。
しかし、どの脚質でも力が出しやすいので、脚質以上に競走能力自体が問われると考えるべきでもあります。
スローペースが有利な脚質
スローペースが有利な脚質は、スタミナのロスが少ない、前方を走っている逃げや先行です。
ただし、瞬発力勝負になりやすい展開なので、位置取りにかかわらず、瞬発力に長けた馬なら、脚質を問わず有利になる可能性があります。
競馬新聞での脚質の決まり方とは?
通常、競走馬の脚質は、競馬新聞に載っている脚質を前提に語られることが多くなっています。
ここからは脚質について、とくに競馬新聞との関りについて解説していきます。
競馬新聞での脚質の決まり方は最近のレースの位置どり
競馬新聞に載っている出走各馬の脚質は、基本的に最近のレース中における、平均的な位置取りによって決定される傾向にあります。
なお、「最近のレース」とは、競馬新聞の馬柱(うまばしら)と呼ばれる部分に載っている、近5走分のことをおおむね意味します。
競馬新聞の脚質の見方・調べ方は馬名の近くを見る
競馬新聞に載っている各馬の脚質については、馬柱の馬名の横に、小さく「逃(げ)」「先(行)」「差(し)」「追(い込み)」などと表示されているケースがほとんどです。
また、4つの□□□□で、馬柱が横書きなら左先頭に、縦書きなら上から逃げで最後尾が追い込みの順となっており、該当の脚質が■や矢印などで表示されている場合もあります。
もし、自分自身で脚質を判断したい場合には、馬柱の過去の出走レース中の、出走頭数と該当馬の各コーナーの通過順を見て判断すると良いでしょう。
競馬新聞によって脚質が違うのは近走やレース全体で判断してるから
脚質はある程度の判断基準はありますが、逃げや追い込みはともかく、先行や差しは明確な基準が存在しているわけではありません。
よって、競馬新聞ごとに脚質の情報に違いが出る場合があります。
また、競馬新聞には情報が載っていない、近5走以上過去のレース全体から判断している場合もあり、以前と近走での脚質に変化があれば、そこで違いが出てくるケースもあり得ます。
いずれにせよ、重視すべきは最近のレース振りですので、競馬新聞の脚質情報だけではなく、レースごとの通過順を自分で判断したり、陣営のレースの作戦に関するコメントなどを見て判断しましょう。
競走馬の脚質の決まり方とは?
競走馬の脚質は、その馬の気性、その馬のスタート直後(いわゆる「テン」)からの出足の良し悪し(いわゆる「行き脚」)、騎手の得意な戦法、厩舎や馬主などの指示によって決まります。
ですが、もっとも重要なのは、各馬の気性と行き脚です。
スタートから行き脚がつかない馬は、無理に前へ行こうとするとスタミナをロスするため、自動的に後方から(差しや追い込み)の競馬を選択せざるを得ません。
気性面では、他馬を怖がるような気の小さい馬は、逃げや追い込みなどの馬群に揉まれない脚質を選択しがちです。
また、闘争心が強すぎて、レース中にほかの馬より前に行こうと苛立ってエネルギーを消費する(いわゆる「かかる」)馬も、馬群からあえて離してレースさせる場合もあります。
ただし、目標にされたり、ペースによって不利になりやすいので、逃げは積極的に選択されないケースが多くなっています。
一般的に、レース中にかからず、騎手の指示に落ち着いて従える(いわゆる「折り合いが付く」)馬は、おおむね先行から差しという、不利が少ない脚質になることが多いです。
競走馬の脚質は途中で変わることがある?
競走馬の脚質は、馬の気性と行き脚によって主に決まりますが、馬の成長によって折り合いが付くようになったり、行き脚がつくようになったりすることがあります。
その場合、より有利な脚質でレースをしようとするため、脚質が変化することがあるのです。
また、たまにですが逆に気性が悪化して、逃げや追い込みへと変わっていく場合もあります。
そして、距離適性が年齢とともに変化する場合もあり、それに合わせて脚質が変わることもあります。
たとえば、中距離を走っていた馬が短距離へと路線変更した場合、それまで先行だったものが、行き脚が相対的に落ちることで、差しや追い込みになることもあるのです。
脚質の分析は競馬予想の基本だが、明確な基準があるわけではない
競馬においては、レースに出ている各馬の能力も重要ですが、最近は実力差がはっきりとしないレースも多くなっています。
そのときに予想で重要になるのが、レース展開と脚質の分析です。どんなペースでどこにポジションを取るのかを読み切って、馬券検討することが競馬で勝つコツになります。
一方で、馬の脚質は出走馬全体のレベルや他馬の脚質、あるいは馬の成長や陣営の考えによっても変化するので、レースごとにしっかり確認しておくクセもつけましょう。