春の4月からG1戦線がはじまりましたが、
「春古馬三冠(はるこばさんかん)って何?」
「どのレースを3つ勝てばいいの?」
という疑問を抱いている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、どのレースが春古馬三冠の条件になるのか、達成できたらボーナスはあるのかを紹介します。
最後まで読めば、春古馬三冠についてすべて知ることができます。
春古馬三冠の条件を満たすレースは?
春古馬三冠の条件を満たすのは、JRAで春シーズンに行われる以下の3つのレースです
- 大阪杯
- 天皇賞春
- 宝塚記念
では、それぞれどんなレースなのかを見ていきましょう。
春古馬三冠の1冠目:大阪杯
春古馬三冠の1冠目は大阪杯です。
前身レースは、1957年に創設された古馬の重賞である『大阪盃競走(杯ではない)』でした。
以降、『サンケイ大阪杯』『産経大阪杯』と順にレース名を改称した後、2017年のG2からG1への昇格を機に『大阪杯』名となり今にいたります。
レースは、阪神競馬場の2000mで行われ、1着の賞金は2億円となっています。
産経大阪杯の時代は、天皇賞春や宝塚記念などの前哨戦として、中長距離のサラブレッドが参戦していました。
しかし、G1になってからは、春シーズン最初の本番レースとして、さらに有力馬が集まるようになりました。
記念すべきG1昇格初年度は、キタサンブラックが勝利を飾っています。
春古馬三冠の2冠目:天皇賞春
春古馬三冠の2冠目は天皇賞春です。
JRAにおける最長距離G1として、長年の伝統と格式を誇るレースで、京都競馬場の3200mで行われ、1着の賞金は2億2000万円となっています。
天皇賞における春と秋の年2回施行は、レース名が『帝室御賞典』と呼ばれていた戦前からですが、距離の3200m設定も戦前からの伝統です。
秋の天皇賞が2000mに短縮されたあとも、天皇賞春の距離条件に変更はありません。
1990年代までは、春の古馬G1最高峰という位置づけでした。
しかし、サラブレッドの中距離路線重視の流れにともない、回避する有力馬が増えてきたため、近年は出走馬がやや小粒になっている面は否定できません。
春古馬三冠の3冠目:宝塚記念
春古馬三冠の3冠目は宝塚記念です。
宝塚記念はファン投票で出走馬が決定する、有馬記念の春バージョンの阪神開催レースとして、1960年に創られました。
創設直後は、阪神競馬場の1800mでしたが、1961年から1965年まで2000m、そして1966年以降は、今と同じ2200mで行われています。
1着の賞金は2億円です。
春シーズン後半に開催されるため、有力馬が休養に入って出走してこないケースが目立つ時期もありました。
しかし、現在は、中距離路線の有力馬が出走して、春の古馬総決算レースにふさわしいメンバーで戦われる傾向にあります。
また、大阪杯と同じく阪神競馬場における中距離での施行のため、大阪杯の再戦という性格が出てきています。
春古馬三冠を達成すると賞金・ボーナスは出る?
春古馬三冠を達成すると、秋古馬三冠と同様にボーナスは出ます。
2017年の大阪杯G1昇格により、春に古馬の中長距離G1が3つ行われることになったため、すでに2000年より実施されていた、秋競馬の秋古馬三冠にならい、春古馬三冠レース全てに勝利した馬には、ボーナスが支給されることになりました。
ボーナスの金額は、日本産馬が達成した場合には2億円、外国産馬が達成した場合には1億円となっています。
春古馬三冠を達成した馬はまだいない
2017年の春古馬三冠制度創設初年度に、キタサンブラックが大阪杯と天皇賞春を続けて勝利したため、初年度から達成かと期待されました。
しかし、宝塚記念で人気を背負いながら9着と大凡走し、達成はなりませんでした。
まだ歴史が浅いこともあり、これから春古馬三冠を達成する馬が出てくるか注目されます。
春古馬三冠は距離適性の幅が問われるので秋以上に難しい
春古馬三冠は、創設から年数が経っていないこともあり、これからどのくらい三冠馬が出てくるか、まだ予測出来ない面があります。
しかしながら、大阪杯が2000m、宝塚記念が2200mであるのに対し天皇賞春が3200mで行われ、距離に幅があるため秋古馬三冠以上に距離適性で難しいのは間違いありません。
特に、近年はステイヤーと呼ばれる長距離が得意な馬が減っていることもあり、有力馬が天皇賞春自体に出走しないケースも目立ちます。
もし、三冠を達成する馬がいれば、秋古馬三冠よりも価値があると言って良いかもしれません。
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