競馬基礎知識

競馬でレース前に行う「返し馬」の見方とは?予想に役立つ?

レースの時間が近づくと、競走馬たちが本場馬入場をおこない、馬がスタート地点まで勢いよく走り出します。

「レース前に馬が走ってるけど何のため?」
「返し馬ってどんな見方をしたらいいの?」

なんて思う人も多いのではないでしょうか?

この記事では、「返し馬で見るべきところ」や、「予想の参考になる内容」を紹介します。

返し馬を知ることで、競馬の予想がしやすくなるでしょう!

ぜひ最後までご覧ください。

レース前に行う返し馬とは?

返し馬とは、競走馬のウォーミングアップを意味します。

軽く走って筋肉を温めほぐすのと同時に、息も整えていくのです。

また、必要以上に気合いの入っている馬に対しては、ガス抜き(リラックス)の意味合いもありますし、気持ちの入っていない馬には「これからレースだよ」ということを教えます。

そして、レースに騎乗するジョッキーとしては、馬のクセや状態をつかむ良い機会なのです。

このように、返し馬はサラブレッドにとってもジョッキーにとっても重要な行為といえます。

返し馬の見方とは?

返し馬を見る際に注目するのが「走り方に異常は無いか」「気持ちがレースに向いているか」という点です。

どんな風に見れば良いのかというと、以下の3つになります。

返し馬の見方3つポイント
  1. パドックと返し馬で変化がないかを見る
  2. コズミ(筋肉痛)が取れているかフォームをチェックする
  3. 騎手(ジョッキー)と息が合っているかチェックする

では、1つずつ見ていきましょう!

(1)パドックと返し馬で変化がないかを見る

返し馬で重要なのは、パドックで周回している時の状態と変化が無いかを見ることです。

歩くのと走るのとでは、見えてくる馬の状態もまったく変わってきます。

ここで注目するポイントが2つです!

変化に注目する2つのポイント
  1. パドックで落ち着いていた馬が返し馬で興奮している
  2. パドックでイレ込んでいた馬が返し馬で落ち着いている

(1-1)パドックで落ち着いていた馬が返し馬で興奮している

たとえば、パドックで大人しく歩いていた馬が、返し馬でイキイキと興奮気味に走っているとしましょう。

これは、レースに向けて競走馬が前向きな感情を持っていることを意味しています。

つまりはやる気に満ちあふれた状態ですので、評価としてはプラスになるわけです。

(1-2)パドックでイレ込んでいた馬が返し馬で落ち着いている

反対に、パドックで首を大きく振ったり荒々しく歩いていた馬が、返し馬では落ち着いて走っている場合があります。

これは、レース前にスタミナや体力を消耗している可能性があるため、評価としてはマイナスです。

また、ゼッケンの下が発汗によって真っ白になっていたら、馬券対象からは外した方が無難でしょう。

(2)コズミ(筋肉痛)が取れているかフォームをチェックする

競馬用語の「コズミ」とは筋肉痛のことで、レース間隔が短く詰まっていたり、前走の疲労が取れていないと出てきます。

コズミの出た馬は歩き方がぎこちなくなりますが、ある程度ウォームアップをしていくと筋肉がほぐれていくケースがあります。

そのため、パドックでコズミが出ていても、馬券対象から消すのはまだ早いです。

(3)騎手(ジョッキー)と息が合っているかチェックする

どんなに強い馬でも、どんなにパドックで状態が良く見えても、騎手と息が合っていなければ力を発揮できません。

その呼吸を見るのが返し馬なので、本馬場入り後から走る姿までしっかりと見てください。

騎手と息が合っているか見るポイントは3つです!

3つのポイント
  1. スタート地点に着いたらすんなり止まった
  2. 首を上げて左右にふる
  3. 騎手(ジョッキー)が手綱をしごいている

(3-1)スタート地点に着いたらすんなり止まった

もし、スタート地点まで騎手の指示に従って走り、そしてすんなりと止まることができれば、息が合っていると判断して良いでしょう。

こうなればレースでも折り合いをつけて走れますので、実力を発揮できる可能性は高いです。

(3-2)首を上げて左右にふる

反対に、騎手の指示に従いたくないと言わんばかりに、首を上げたり左右に振って走っている場合、これは騎手との息が合っていません。

こうなってしまうと、レース中に折り合いを欠いて暴走してしまったり、仕掛けどころで無反応になったりする可能性があります。

もちろん、よほど実力の差があれば話は別ですが、あまり積極的に買わない方が良いでしょう。

(3-3)騎手(ジョッキー)が手綱をしごいている

では、返し馬のときに騎手が手綱をしごいていたとしたらどうでしょう。

これは残念ながら、馬に走る気持ちが入っていないことを意味します。

疲労感があるからか、どこかが痛いからか、単に走りたくないからなのかは分かりません。

しかし、騎手が手綱をしごいている時点で買い目からは外すのが賢明と言えるでしょう。

返し馬では馬の状態や気分をチェックする

このように、馬券攻略の際に返し馬は非常に参考となります。

競馬新聞には書いていない、それこそリアルタイムでしか知り得ない情報のため、非常に貴重です。

ただし、専門家と言えども返し馬から正確に判断するのは困難を極めます。

返し馬を見るときは「走りを見て状態はどうなのかな」「この馬は走る気があるのかな」「騎手との相性はどうかな」という点を中心に見ましょう。

このようにして何度も繰り返し見ていくうちに、自分なりの返し馬の見方が構築されていきます。

そうなれば、無敵の馬券攻略テクニックを手にできるかもしれません。