競馬場のコースの特徴

京都競馬場の特徴!速い時計が出やすい高速馬場で狙うなら?

京都競馬場は、5つのG1レースが行われる日本で、もっとも重要な競馬場の一つです。

とりわけ、春の天皇賞と秋の菊花賞は日本競馬を語る上で欠かせないレースで、数多くの名勝負が繰り広げられてきました。

一方で、牝馬限定G1であるエリザベス女王杯や秋華賞、マイル王決定戦のマイルチャンピオンシップなども行われ、多くの競馬ファンを楽しませてくれる競馬場です。

また、ダート重賞や障害レースの重賞も開催され、春秋を問わず競馬ファンを魅了してくれる競馬場です。

京都競馬場の全体の特徴

京都競馬場のパドック
京都競馬場は、内回りと外回りに分かれる競馬場です。

京都競馬場には以下の3つの特徴があります。

京都競馬場3つの特徴
  1. 心臓破りの丘
  2. 時計が出やすい高速馬場
  3. 外回りコースは最終コーナーでインを突きやすい

では、1つずつ詳しく見ていきましょう。

特徴(1)心臓破りの丘

中央開催では唯一直線に坂のなコースで、3~4コーナーにかけてアップダウンの坂が設けられています。

この坂は心臓破りの丘と呼ばれ、とりわけ春の天皇賞や菊花賞ではスタミナが極限まで削られることになります。

生半可な馬では上位入選することすら難しいです。

これが菊花賞は「強い馬」じゃないと勝てないと言われる所以でしょう。

特徴(2)時計が出やすい高速馬場

心臓破りの丘以外の部分は、ほぼ坂のない平坦なコースです。

基本的に京都の芝は軽いので、坂さえ越えてしまえば後は瞬発力の時計勝負になります。

特徴(3)外回りコースは最終コーナーでインを突きやすい

京都競馬場の見所に最後の直線のイン突きがあります。

これは外回りコースにおいて、最終コーナーを遠心力で外に振られた馬たちの内側をズバッと突くことが可能なのです。

現役では武豊騎手が、このイン突きの名手として知られています。

芝1200m

京都競馬場の芝コース1200m

京都競馬場の芝1200mは、とにかく逃げ先行馬が強いです。

最後の直線に坂がないため、スピードに物を言わせて逃げ・先行をした馬が押し切ってしまいます。

京都芝1200mはハイペースになりやすいですが、開催が後半になってよほど馬場が荒れない限りは、差し・追い込み馬を本命にするのは危険と言えるでしょう。

また、内枠が圧倒的に強いです。

特に1、2月開催の場合、内枠に入らなけれ勝つチャンスは半減すると言っても、過言ではありません。

人気薄であっても、内枠に逃げ・先行馬が入ったらヒモには入れておくのをオススメします。

芝1400m(内回り)

京都競馬場の芝コース内回り1400m

京都競馬場の芝1400m内回りは、新馬戦や未勝利戦がメインになるため、逃げ・先行馬が強いです。

芝1400m内回りは、芝1200mと同じスタンスで見ておいても良いでしょう。

やはり内枠の先行馬を狙うのが、京都芝1400m内回りではベターと言えます。

芝1400m(外回り)

京都競馬場の芝コース外回り1400m

京都競馬場の芝1400m外回りは、ハイペースになりやすい一方で先行馬が残るという特徴があります。

もちろん外回りは直線が長いため差し馬も来るのですが、差し・追い込み馬の1、2着よりは、先行馬と差し馬の組み合わせが多いです。

なお、ファンタジーステークスでは毎年逃げ馬が残っています。多少無理をしても粘れてしまうのが、芝1400m外回りでしょう。

同じ条件で行われるスワンステークスでも同じような傾向ですので、とにかく何が逃げるのかを決めてから予想を組み立てると良いかもしれません。

芝1600m(内回り)

京都競馬場の芝コース内回り1600m

京都競馬場の芝1600m内回りは、芝1400m内回りと同様、新馬戦や未勝利戦がメインとなります。

有名なのは2歳500万下条件の白菊賞くらいでしょう。

このコースも内枠の先行馬が中心になりますので、予想をする際は脚質や枠順に注意が必要です。

芝1600m(外回り)

京都競馬場の芝コース外回り1600m

京都競馬場の芝1600m外回りは、下級条件では逃げ・先行馬が、重賞を含めた上級条件では差し・追い込み馬が中心です。

レース全般でハイペースになりやすいのですが、上がり3ハロンの時計も33秒台、場合によっては32秒台も叩き出されます。

そうなると、クラスが上がれば普通の逃げ・先行馬では押し切れません。

ゴール前まで粘っていた先行勢が、残り100mで差し・追い込み馬に交わされてガラリと変わってしまう展開はよく見られます。

なお、枠順に関して京都芝1600m外回りでは特に有利不利は見られません。

枠順よりは、上がりの時計や持ち時計を見る方が、京都芝1600m外回りでは重要です。

芝1800m

京都競馬場の芝コース1800m

京都競馬場の芝1800mは、とにかく差し・追い込み馬が強いです。

少頭数でスイスイと逃げられれば話は別ですが、長く平坦な直線で各馬が持ちうる瞬発力を発揮するコースになりますから、余計なことを考えずに差し・追い込み馬を信頼しましょう。

京都芝1800mは瞬発力がとにかく重要のため、上がり3ハロンの持ち時計はもちろん、切れる脚を使える血統にも注意をしてください。

特に京都芝1800mはディープインパクト産駒の庭とも言えますので、人気でも逆らわない方が吉と言えるでしょう。

芝2000m

京都競馬場の芝コース2000m

京都競馬場の芝2000mは、内回りのみのコース設定です。

ハイペースになりやすいですが、ラストの直線が短いので逃げ・先行馬が残りやすい傾向にあります。

秋華賞で差し・追い込み馬が急襲してくるシーンを幾度となく見てきました。

そのため、京都芝2000mは差し・追い込み馬に有利なのではと思ってしまいがちですが、基本的には逃げ・先行馬が中心でいいでしょう。

枠順も内枠が良いのですが、18頭のフルゲートになるとスタート直後はゴチャつくためか、途端に外枠の方が走りやすくなります。

秋華賞は毎年外枠の馬が絡んでいたりします。

そういうわけなので、京都芝2000mは基本的には内枠の先行馬を買い、秋華賞に限っては外枠や差し・追い込み馬を検討すると言ったスタンスが良いでしょう。

芝2200m

京都競馬場の芝コース2200m

京都競馬場の芝2200mは、外回りのみのコース設定です。

距離だけ見れば中距離なのですが、3~4コーナーのアップダウンや長い直線のためか長距離寄りの馬が活躍します。

体感的に芝2400mくらいの感覚で見ておくと良いでしょう。

脚質に関しては、外回りのため差し・追い込み馬が中心となります。

ただし、単に切れる脚を使う馬ではもう一つ足りません。スパッという脚ではなく、ズバッという脚といった感覚でしょうか。

軽い馬では足りないのが、この京都芝2200mなのです。

枠順に関しては、少頭数なら内枠が有利に、多頭数なら有利不利がないのが、京都芝2200mとなります。

芝2400m

京都競馬場の芝コース2400m

京都競馬場の芝2400mは、外回りのみのコース設定です。

こちらも京都芝2200mと同じく、2400m以上の長い距離を意識してください。

京都大賞典などを見ると、名うてのステイヤーが勝ち馬に名を連ねており、スピードや切れ脚だけでは勝ち切れないのが、この京都芝2400mなのです。

脚質は下級条件であれば逃げ・先行が、上級条件になれば差し馬の台頭を考慮してください。

ただし、スタミナが重要なこのレースは基本的に前に位置取りすることが重要です。

また、イン突きが決まりやすいのもこの京都芝2400mなので、馬の能力と同様に騎手(ジョッキー)の腕も一緒に見極めると良いでしょう。

芝3000m

京都競馬場の芝コース3000m

京都競馬場の芝3000mは、外回りのコースとなります。

向こう正面でスタートをして、競馬場を一周半をする過酷なレースです。

3~4コーナーの心臓破りの丘を2回走らなければならないため、まさしく真のステイヤー決定戦に相応しいコースと言えます。

この京都芝3000mは、上がり4ハロン(800m)のロングスパートになりやすい傾向にあるため、逃げ馬や追い込み馬には不向きな展開です。

あくまでも先団や中団に控えてジワジワと脚を伸ばすような、そんな脚質の馬に向いています。

なお、枠順に関してはスタート直後にコーナーがあるため、内枠が有利です。

芝3200m

京都競馬場の芝コース3200m

京都競馬場の芝3200mは外回りのコースで、開催されるのは年に1回、春の天皇賞だけです。

脚質はというと、先行が中心となります。

なお、京都芝3200mはスタミナ一辺倒の馬では、スピード負けして上位には食い込めません。

そのため、長距離重賞しか勝っていないような馬では、掲示板(5着以内)がやっとの状況です。

それよりは、芝2000m前後での重賞実績や、持ち時計を見るようにしてください。

枠順に関しては、内枠有利となります。

これは開催前半であること、距離ロスをしないことが大きいと言えます。

また、リピーターが強いレースでもありますので、過去に好走した馬がいれば近走の着順が良くなくても買うようにしましょう。

ダート1200m

京都競馬場のダートコース1200m

京都競馬場のダート1200mは、明らかな先行馬に有利なコースです。

直線に坂が無いことがそれに拍車をかけており、とにかく馬券予想の中心は「何が前へ行くのか」を念頭に置いてからにしてください。

ただし、京都ダート1200mは上級条件になれば差し・追い込み馬もそれなりに台頭してきます。

あくまでも馬券の中心は逃げ・先行馬、ヒモには差し馬を入れるくらいのスタンスで良いでしょう。

枠順に関しては内枠よりは外枠が良いので、京都ダート1200mは外枠から馬柱を眺めていくことをオススメします。

ダート1400m

京都競馬場のダートコース1400m

京都競馬場のダート1400mは、スタート後に芝コースを150mほど走ってからダートコースへと入ります。

外枠は内枠よりも約30m長く芝コースを走ることができるため、先行馬が入ればポジションを取りやすくなって有利に働くでしょう。

京都ダート1400mは平坦ダートなので基本的には先行有利ですが、こちらも条件が上がれば差し馬の台頭が見られます。

また、ペースが速くなりがちで、距離以上にスタミナが要求されます。

そのため、ふつうのスプリンターではゴール前に失速するケースもありますので、スタミナのありそうな血統にも注目しましょう。

ダート1800m

京都競馬場のダートコース1800m

京都競馬場のダート1800mは、とにかく先行有利のコースです。

これは上級条件も下級条件も同じで、4コーナーを先頭で回ってこれさえすれば、そのまま上位になだれ込んでいけます。

それは、雨が降って時計が速くなれば、その傾向は一層顕著になりますので、京都ダート1800mはまず最初に「何が逃げるのか」から予想を組み立てましょう。

なお、京都ダート1800mは内枠が有利です。

特に先行馬が内枠に入れば、そのスピードでガンガン押し切ってしまうこと必至でしょう。

ハイペースでも前が残りますので、前走阪神や中山競馬場でゴール前に失速して差された先行馬がいれば、その馬を狙うのがオススメです。

ダート1900m

京都競馬場のダートコース1900m

京都競馬場のダート1900mは、1800mとさほど特徴は変わりません。

先行馬が圧倒的に有利ですし、枠順も内枠の方が優勢です。

京都ダート1900mの予想をする際には、1800mと同じようなイメージで予想をすると良いでしょう。

▼ほかの競馬場の特徴も見てみる!
>>競馬場の特徴を一覧でチェック!